ネットショップ、ネット通販など小売業の税法上認められている売上をどのタイミングで経理処理するのかについて説明しています。
売上をいつにするかによって、売上の金額が大きく変わってくるケースがあります。
入金時なのか‥
出荷時なのか‥
顧客が受け取った時なのか‥
輸出であれば、船済み時なのか‥
自社サイトなどで直接販売する場合と委託販売する場合に分けて説明しています。
自社サイトなどの直接販売の場合
まず、直接販売の場合について説明します。
商品の販売の売上の計上のタイミングは大きく2つに分けることができます。
①商品出荷した日…出荷基準
②買い手が商品を受け取り、検収した日…検収基準
商品代金の入金したタイミングの売上処理は認められていませんのでご注意ください。
出荷した日より買い手が検収した日の方がタイミング的に遅くなるため、②の検収基準を使った方が、売上計上のタイミングが遅くなり、その期間の売上は少なくなります。
相手方が商品を受け取って初めて、商品に関する代金を受け取る権利が発生するため、②の検収基準が認められています。
ただし、通常①の商品の出荷日のタイミングで売上を計上するケースが多くなるかと思います。
なぜなら②を選択するには、相手方が商品を検収、受け取った日、受け取った場所を明らかにする書類が必要になるからです。
もし、全ての商品でなくてもいいので、一定の商品の種類ごとにを受け取った日、場所を明らかにできる書類があれば、②の購入者が商品を受け取って、検収した日のタイミングで売上処理することが可能になります。
委託販売の場合
委託販売とは、商品の販売を第三者に委託、代行する販売のことを言います。
商品の販売を依頼する側から依頼される側へ移転することがありますが、商品に関する所有権や値決めに関する権利は、委託者にあり、他社サイトなどでのこれに該当します。
実際に販売した場合、売上の○○%が販売を依頼される側に報酬を受け取るができるケースなどが該当します。
委託販売の場合、原則は依頼された側が実際に販売したタイミングで売上処理にすることになります。
ただし、依頼者側でこの実際の販売のタイミングをつかむことが難しい場合、月、週単位ごとに販売を委託された側から販売を委託した側へ送られる売上に関する計算書が送付された時点で売上処理することも可能です。
この売上計算書が送付されるタイミングは実際の販売のタイミングより後になるため、実際の売上のタイミングの売上より計算書の売上の方が遅めに把握されるため、税金面でのメリットはあります。
注意点
売上の計上のタイミングのいつにするかは、税金面で大きな影響があるケースが多くなります。
一度採用した売上の計上の方法を変更する際にはより実態を反映させるか、管理上の理由が必要となります。
利益や税金をコントロールするために、毎年のように売上の計上のタイミングを変更(出荷基準⇔検収基準)することはできませんのでご注意ください。
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