ネットショップ、小売業等でどんぶり経営になってしまわないために不可欠なの月初在庫と月末在庫のMFクラウド会計への入力方法について説明しています。
在庫の仕訳がなぜ必要か
在庫の入力方法の前に、なぜ在庫の金額を会計処理・経理処理する必要があるのかについて説明します。
在庫の入力がなぜ必要かと言うと、「利益、つまり、事業がもうかっているかどうか、MFクラウド会計上で見えるようにするため」です。
経理の一番の目的は、利益の把握です。
利益はお金と違い実態がありません‥雲のようなものです。
ですから、会計上で把握するしかないのです。
そして、利益は経営する上でとても大切なものです。
なぜなら、事業から利益がでてはじめて、貯蓄ができ、借入金の返済ができ、在庫投資や設備投資、人材投資ができるようになるからです。
MFクラウド会計を使い、せっかく経理を行っていても、MFクラウド会計上で儲け(=利益)が見えなければ、せっかくの経理作業が税金の申告のためのものとなってしまい、経理を行うメリットを十分にいかせないことになってしまいます。
在庫を入力しない場合、売上原価がその月に仕入した金額となってしまい、売上-仕入金額=売上総利益(粗利益)となります。
但し、その月に仕入した商品代金がその月に全額販売されており、無在庫販売であれば、売上と仕入れの差額が利益となるため、問題ありません。
ですから、月末時に在庫を保有している場合には、
売上(販売金額)-売上原価(=販売した商品の仕入金額)=売上総利益(粗利益)として、
販売した結果、いくら儲けがでているのか計算する必要があります。
また、在庫と仕入金額と販売した商品の金額の関係は以下のようになります。
月初の在庫金額にその月に仕入れした商品金額を加えたものの合計から、
未だ売れてない月末の在庫金額を差し引くことで「売上原価=販売した商品の仕入金額」を計算することができます。
・月初在庫金額+当月仕入金額-月末在庫金額=売上原価
MFクラウド会計の在庫の仕訳の入力方法について
前置きが長くなりましたが、MFクラウド会計での在庫の入力方法の説明に入ります。
メニューの「手動で仕訳」から「振替伝票入力」を選択します。
ここでは、10月末の在庫を入力するとします。
9月末在庫金額が80万円、10月末在庫が100万円だとすると以下のような入力になります。
まず、「日付」を10月31日の月末にします。
そして、「行を追加」し、前月末の在庫金額と当月末の在庫金額を行を分けて入力します。
この入力を行えば、「会計帳簿」から「残高試算表」や「推移表」の損益計算書を見たときに、売上総利益を儲けの金額にすることができます。
在庫管理は、後回しになりがちですが、利益をきちんと見えるようにするための第一歩だと思います。
ネットショップ経営で最も危険などんぶり勘定になってしまわないよう在庫とキャッシュのバランスの方針を持ち、在庫が過大にならないよう常に注意しながら、MFクラウド会計を使って「毎月の利益の見える化」を行ってみてください。
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