EC、ネットショップ経営において重要性の高い在庫の計算方法について説明しています
期末、月末の在庫の金額が変われば、利益の金額が変わります。
在庫金額が増えれば、利益が増えます。
一方、在庫金額が少なくなれば、利益が少なくなります。
海外から商品を輸入し、国内で販売している場合、商品の仕入代金のほか、商品を販売するために、送料や関税、消費税や梱包材など様々なコストが多額に発生します。
これらのコストをどこまで在庫の金額にどこまで含めて計算するのかについて基本的な考え方を含め説明しています。
期末在庫の計算方法
在庫の金額は、商品の購入金額、購入、取得のため又は販売するためのコストの合計です。
イメージしにくいかと思いますが、商品の購入代金だけではダメだということです。
商品代金以外に在庫の金額に含めないといけないコストと必ずしも含めなくてもよいコストが決まっています。
在庫金額に含めないといけないコスト
送料、運賃、海外から輸入の場合の保険料、関税、消費税
ただし、まとめて送付される場合などの送料は商品個別に紐付できない場合もあるかと思いますので、上記の事例は個別のケースによって異なりますのでご注意ください。
送料、運賃、海外から輸入の場合の保険料、関税、消費税などのコストは、1つの商品に対して発生するものではないケースがほとんどだと思います。
送料、運賃、海外から輸入の場合の保険料、関税、消費税などが複数商品に対して発生する場合、以下のような計算方法で各商品へ按分します。
①商品代金の比率で按分する
②商品代金が高額なもののみに負担させる
③売上原価と期末商品の比率で按分する
在庫の金額に必ずしも含めなくてもよいコスト
また、一方、在庫の金額に必ずしも含めなくてもよいコストの具体例としては、以下のようなものがあります。
保管費用、発送の際の商品梱包材などの消耗品、商品撮影コスト、販促のためのコスト
これらは、発生したタイミングで全額経費処理することになります。
これらの在庫に関連するコストをどのように計算するかによって、最終的な利益が変わってきます。
最後に在庫金額を大きく計算するメリットとデメリットについて説明したいと思います。
在庫の金額を大きく計算するメリット
商品の購入代金以外を管理し、在庫に含め計算することは大変な作業につながります。
しかし、在庫の金額を広めに考えることは、商品ごとの利益を低めに見積もることにつながります。
会計、数字を見るときには、利益を少なめに見積もり、常に保守的に経営することが安全です。
これを会計の重要な考え方の一つの保守主義の原則と言います。
利益を多めに見積もると、なんで利益がでない、資金が増えない…という事態につながりかねません。
在庫の金額を大きく計算するデメリット
そして、在庫の金額が広くなると以下のように利益に影響があります。
在庫金額の範囲が広くなる⇒在庫の金額が大きくなる⇒原価が小さくなる⇒粗利益が大きくなる⇒税金が大きくなる
このように税金面でのデメリットはありますが、利益は、在庫を大きく計算し、利益を保守的、少なめに計算する方が長期的に強い企業になっているのではないかと考えています。
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