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ROASと売上高広告費率の使い分け方法とROIとの違いについて説明

ここでは、WEB広告の効果を測定する際や広告費の予算決めに便利な売上高広告費率とROASの関係について説明しています。

売上高広告費率とROASといずれも売上と広告費に関する指標ですが、それぞれ、どのような指標なのか、どういう場面でいずれの指標を使うかについて説明しています。

どこまでWEB広告に関して、具体的にどの程度効果が見込めるのか、積極的にWEB広告をうつことができるのかなど判断の材料にしていただければ幸いです。

売上高広告費率とは何か、計算方法について

売上高広告費率とは、以下の計算式で求めることができます。

売上高広告費率(%)=広告費÷売上高×100%

売上高広告費率はWEB広告によって増加した売上高に対して何%の広告費がかかったかを測定する指標です。

売上高広告費率は、広告費というインプットであるコスト・投資の視点を重視した指標になります。

よって、全社の広告費の予算決め、支出枠の決定等全体の事業計画の作成の際など、事前の計画の際に使いやすい指標です。

具体的な広告予算の決め方はこちら

例えば、1か月20万円、5か月で100万円のリスティング広告に対して、リスティング広告からの流入により、400万円の売上が増加した場合、売上高広告費率は、100万円÷400万円=25%となります。

売上高広告費率により、売上の25%を占めているということが分かります。

売上高広告費率は、リピート率が高い商品の場合は別ですが、粗利益率のセットで考える必要があります。

なぜなら、売上高、粗利益、広告費は以下のような関係にあるからです。

売上高-売上原価=粗利益 
粗利益-広告費=広告を行ったことにより増加した利益

支払った広告費より増加した粗利益の方が大きくなければ、結果として利益は増えません。

粗利益を売上高で割ったものが粗利益率(=粗利益÷売上高)になります。

売上高広告費率<粗利益率‥費用対効果の見込める広告
売上高広告費率>粗利益率‥費用対効果が見込めない広告

この場合だと、粗利益率が25%を超える商品ですと、費用対効果が見込める広告で、粗利益率が25%未満の商品ですと、費用対効果が見込めない広告ということになります。

リピートが見込める商品の場合には、次回までの注文までのリードタイム、リピート率、LTV(顧客生涯価値)を加味した意思決定が必要となります。

ROASとは何か、計算方法について

また、ROASとは、Return On Advertising Sprendの略で、以下の計算式で求めることができます。

ROAS(%)=売上高÷広告費×100

支出した広告費に対して何%の売上を増やすことができたかを測定する指標です。

売上高広告費率がコストとの観点を重視した指標に対し、売上というアウトプットである成果・効果の観点を重視しているのがROASになります。

よって、ROASは、事後的な広告の成果を測定する際やリスティング広告、ディスプレイ広告・リマーケティング広告、アフィリエイト広告などいくつかのWEB広告の中から比較検討する際などに使いやすい指標だと思います。

 

ROASは、売上高広告費率の逆数の関係にあります。

上記と同じように1か月20万円、5か月で100万円のリスティング広告に対して、リスティング広告からの流入により、400万円の売上が増加した場合、ROASは、400万円÷100万円=400%となります。

支出した広告費に対して400%リターンである売上が増加したこと表す指標になります。

いずれも、売上高広告費率も、ROASも広告費の成果・効果をあらわす指標となるため、特定の広告費を支出したことによって、増加した売上高、獲得した売上高を紐づけて考える必要があります。

ROIとは何か、計算方法について

最後にROASと似たような指標ですが、ROIについて説明していきます。

ROIとは、Return On Investmentの略で、以下の計算式で求めることができます。

ROI(100%)=利益÷広告費用×100

ROIは支出した広告費に対して何%の利益を増やすことができたのか割合になります。

ROASは、グロスのアウトプットである売上=に着目しているのに対して、ROIは、ネットのインプットである利益に着目した指標である点で異なります。

 

上記と同じように1か月20万円、5か月で100万円のリスティング広告に対して、リスティング広告からの流入により、400万円の売上が増加した場合、ROASは、400万円÷100万円=400%となります。

この場合、リスティング広告経由の売上に対する原価率が、40%のケース、原価率が75%のケース、原価率が80%のケースでどのようにROIを計算すると、以下のようになります。

原価率40%  原価率75%  原価率80%
売上高  400万円 400万円  400万円
売上原価  △160万円(400万円×40%) △300万円(400万円×75%)  △320万円(400万円×80%)
粗利益  240万円  100万円  80万円
広告費  △100万円  △100万円  △100万円
利益  140万円  0  △20万円
ROI  140%(140万円÷100万円)  100%(100万円÷100万円)  △20%(△20万円÷100万円)

100%を超えている場合には、利益が残る広告戦略で、0%の場合には、利益がゼロの広告戦略、0%を切っている場合には損失が生じることになります。

これらは、インプット=コストとアウトプット=リターンの関係に関する指標ですが、インプット、アプトプットリピートが生じる場合は特にですが、どれだけの期間をもって測定するか、資金繰り、財務状態を考慮した投資回収期間の考え方、方針、ポリシーを持つことが大切だと思います。

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